昔は、比喩や言葉遊びが単純すぎて面白くなかったけど、今や「古今集」の言葉の姿の明快さは誠に心地よい。和歌は、中国から入ってきた絢爛な文章にあこがれつつ、これに対抗して素直な日本の心を歌ったものであり、西郷信綱氏によると古来の「祭」とそこで発せられる「呪文」(=言霊)を源泉としている文学です。
好きな歌を二首。
むすぶ手のしづくににごる山の井の あかでも人に別れぬるかな(紀貫之)
有明のつれなくみえし別れより 暁ばかり憂きものはなし(壬生忠岑)
※ブックカバーチャレンジ:フェイスブックで始まったリレーチャレンジ。「読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで、参加方法は好きな本を1日1冊、7日間投稿する」

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