早朝、新幹線にて上京
9:00 道路特定財源改革勉強会
11:00 マスコミ関係者との意見交換
13:30 税理士政治連盟との勉強会
15:30 民主党派遣制度の改善を推進する議員連盟
「派遣制度の現状についてヒアリング」
16:30 基幹労連国政フォーラム
「地球温暖化に関する課題について」
先週金曜日、与党の強行な議論打ち切り・採決により予算案とガソリン税の暫定税率延長を含む税制関連法案が衆議院を通過しましたが、これを受けて参議院ではすぐに審議に入ることができず、不正常が状態が続いています。
★以下【北神圭朗 京都のまごころで、日本を興す】メルマガより
あまり強調されないことですが、ガソリン税の暫定税率は、まさに自民党と
公明党が自分たちで5年前に提出した法案により、今月末に期限切れとなって
います。したがって、民主党が一切これに言及しなくても、法律に従えば、今
月末に1リットル25円ほどガソリンの値段が安くなるはずなのです。
ところが、政権与党は「まだまだ59兆円の道路計画がある。これを10年
間で実現するためには、暫定税率を含んだガソリン税を、あと10年間徴収し
なければならない。1年間の税収が5.6兆円だから、これを10年間続けれ
ば56兆円となり、大体道路計画を実現できる。こうしたことから、暫定税率
を延長するのだ」と主張しています。
これに対して、民主党が衆議院の予算委員会の論議で明らかにしたのは、次
の2点です。
1. この59兆円の数字の根拠が極めて曖昧です。一例を挙げれば、道路計
画の前提となる交通量の将来推計については、わざわざ古いものを使った
りして、できるだけ多目に見積もっています。しかも、国土交通省がこの
数字のきちっとした根拠を国会に開示したのが、ついこの間の先週の月曜
日だったのです。
2. そもそもガソリン税は「必要な道路に使われる」道路特定財源だと政府
与党は胸を張ってきたが、実は、国土交通省の役人がほとんど自由気まま
に使える「臍繰り(へそくり)」のようなものであることが分かりました。
官僚の宿舎、ミュージカル、マッサージ機から、官僚の天下りOBを食べさ
せるために使われてきていたのです。(これについては、国土交通委員会
における私の質問(2月26日)を御覧いただければ幸いです)
この2点について、政権側から納得できるような説明が一切されていません。
また、まだまだ議論をしなければならない多くの論点が山積しています。
これらは、暫定税率を延長しなければならない、という政権与党の主張の根
幹をなす論点であります。というのも、59兆円の計画が本当はもっと少ない
金額で済むのであれば、税収も少なくて済むはずです。
また、ガソリン税が官僚のためにムダに使われているのであれば、こうした
ムダ使いを改めて、真に必要な道路に支出を向ければ、これもまた新たに徴収
する税収が少なくて済むはずです。
こうした議論を放置して、よくぞ期限切れとなる暫定税率をまた増税して、
さらに10年間延長することができるものです。残念ながら、衆議院では数が
足りません。これからは、昨年皆様に力をいただいた参議院において、徹底的
に審議をしなければなりません。
なお、先月のメルマガで触れた両院議長の斡旋はこれで反故になったと考え
ます。あの斡旋の条件の一つに徹底的な審議をすべきだとありました。そして
今回の審議打切り暴挙により、政権与党にその気がないことが判明したのです。
ある暢気な元自民党の政治家がどこかで書いていたように、先月のつなぎ法
案は、「自民党の作戦勝ち」でもなんでもなかったことが、これで火を見るよ
りも明らかになったわけです。
つまり、つなぎ法案が通っていたら、暫定税率が廃止される可能性は皆無に
なるので、この議論は事実上死んでしまっていたでしょう。そこを見極めて、
民主党が斡旋を受け入れることによって、つなぎ法案を撤回させることに成功
しました。のみならず、依然として、この問題を徹底的に追求する自由と時間
を獲得したのであります。今後は、3月末も関係なく、参議院を中心にまさに
それを着々とやればいいのであります。